長期不在時のバイオフレーク(微生物)の管理方法

縮小1.png__PID:602bafa0-672f-44dc-b686-64783fdd6a59

■はじめに

 今回は、長期不在ののバイオフレーク(微生物)の管理方法。

そして、Reencleのドラムの外でバイオフレークを長期保管する方法の2つをお伝えさせていただきます。

 結論からお伝えしますと、Reencleは長期不在時に電源をOFFにして、コンセントを抜いていただいても問題ございません。 しかし、その際の注意点がありますのでこれから解説させてください。

■なぜ食品廃棄物をバイオフレーク(微生物)が分解するのに家電製品なの?

3.webp__PID:017ab909-e1db-4653-a622-f4dc88f1fa76

まず、最初にReencleの仕組みについてお話しさせてください。

実は、バイオフレーク(微生物)単体でも食品廃棄物の分解を行うことは可能です。いわゆる、コンポストと同じ要領となります。

しかし、温度・湿度・酸素・撹拌状態が適切に管理されないと、分解が遅くなったり、腐敗や異臭の原因になります。
Reencleが24時間以内で分解できるものをコンポストだと1カ月かかるのはこの原理があるからです。

コンポストが正直悪臭がつきものですが、Reencleはニオイを極力抑えられるのも以下の設計であることが理由です。

Reencleが「コンポストではなく家電」である理由

それはReencleは、微生物を最適に働かせるための環境制御装置が必要であるからです。

①温度管理
発酵分解が最も進む55℃~65℃前後を自動で維持します。

②自動撹拌
自動撹拌機能でバイオフレークや食品廃棄物をかき混ぜ、酸素を供給して好気性分解を促進します。

③脱臭フィルター
活性炭フィルターでニオイを抑制します。

④センサー制御
投入量や内部環境に応じて自動的に稼働を調整します。

⑤安全機能
過熱防止や自動停止など、電気製品としての安全規格を満たします。

■ 「長期不在でコンセントを抜きたい」場合はどうすれば?

reencle08961.jpg__PID:2f9afc78-53a1-461b-812e-bb8f3f0d8b65

Reencleを長期間(4日~7日以上)を利用されない場合は、電源をOFFにしても問題ございません。
その場合は、以下の手順で管理を行うようにしてください。

1. 2~4日前から食品廃棄物の投入を控えていただき、食品廃棄物がすべて分解されている状態にしてください。

食品廃棄物が分解されない状態でドラムの中に残ると、腐ってしまいカビが生えてしまいます。
Reencleの電源をOFFにするまでにすべての食品廃棄物が分解されている状態にしてください。

※ただし、微生物の健康状態が非常に悪い場合(水でベトベト、食品廃棄物が残っているなど)は、Reencleを稼働させておくことを推奨します。

2. 電源をOFFにしてコンセントを抜いてください。

長期不在の場合、他の家電製品同様に火事の危険性があるため、電源をOFFにした後にコンセントを抜いてください。

バイオフレーク(微生物)が乾燥した状態になっていれば準備完了です。この状態で放置することで微生物は休眠状態に入ります。安心して外出されてください。

3. バイオフレークの保管環境

バイオフレークは、Reencleのドラムの中に入れた状態にしていただいて問題ございません。

  • 温度:10〜30℃の常温がベストです。(直射日光や極端な高温多湿を避ける)
  • 湿度:密閉して蒸れないように注意してください。
  • 風通し:蓋は閉めたままでOKです。長期なら軽く隙間をあけ湿気をこもらせない工夫も◎ですね。
4.利用再開

以下の手順に従ってご利用を再開してください。

  • コンセントをさして、Reencleの電源をONにしてください。
  • 初期設定と同じく、ドラムの中に水を投入してください(モデルに合わせた最適量を投入)
  • バイオフレークが全体的に湿った状態が最適な水分量です
  • 24時間後に食品廃棄物の投入を行ってください。(ご飯やパンなどの炭水化物を入れると、より早く微生物が活性化しやすいです)

※ご利用再開時は、微生物が休眠状態から復活したばかりで動きが悪いです。投入される食品廃棄物の量は少しずつ分解の様子を見ながら投入されてください。

■Reencleのドラムの外でバイオフレークを長期保管する方法

14.png__PID:6be717c2-5450-4018-bca0-9d115b8a1f0f

引っ越しなどでReencleを移動させる必要がある、出来上がった副産物を保管しておきたい、Reencleのメンテナンスが必要になったなどの理由で、ドラムの外でバイオフレーク(微生物)を保管しなければいけないケースが発生する場合もございます。

基本的には「長期不在でコンセントを抜きたい」場合はどうすれば?」で解説した方法と同じ要領で保管管理を行ってください。

追加で「保管を行う容器」が必要になりますので、容器の選び方について解説します。

通気性のある袋や容器

微生物は酸素を必要とする好気性菌が主体です。そのため 空気の流れがある程度確保された容器が最適です。

■不織布袋

  • 繊維の隙間から空気が通るため、微生物が呼吸しやすい。
  • 適度に水分が蒸発するので「蒸れ」を防ぎやすい。
  • 湿度が安定しやすいので、半年程度の保管にも向く。

■紙袋(新聞紙を内側に入れる)

  • 紙は通気性があり、余分な水分を吸ってくれる。
  • 内側に新聞紙を敷くことで、袋が湿気で破れにくくなる。
  • キッチンの涼しい場所に置くと、フレークが安定した状態で維持できる。
半密閉容器

外部からの異物混入や乾燥を防ぎつつ、完全に酸素を遮断しない方法です。

■プラスチック容器+フタを軽く乗せる

  • フタを“密閉しない”のがポイント。
  • 酸素は取り入れつつ、ホコリや虫の侵入をある程度防げる。
  • 水分が過剰に逃げないため、数カ月以上の保管に向く。

■密閉袋に小さな穴を開ける

  • ジップロックやポリ袋に2〜3mmの穴を数カ所開ける。
  • 穴から酸素が入るので、好気性菌が維持されやすい。
  • 過湿にならないように、袋の中に新聞紙を一緒に入れるのも効果的。

密封状態にならずに常温を維持することで最適な保管をすることができます。

■まとめ

Reencleのバイオフレーク(微生物)は、適切な環境を保てばドラムの外でも長期保存が可能です。

ポイントは「乾燥しすぎず蒸れすぎない状態」を維持すること。
不織布袋や紙袋、半密閉容器を用いて酸素を確保しつつ湿度を調整するようにしてください。

長期不在時も定期的にかき混ぜたり軽く加湿することで微生物は休眠状態を保ち、再稼働時にはご飯や野菜くずを与えると速やかに活性化します。