Reencleの健康状態を維持するために

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■はじめに

Reencleは、多くのご家庭で「生ごみが驚くほど早く分解される」「キッチンのニオイが気にならなくなった」「ゴミ出しの回数が減ってとても楽になった」といった嬉しい声をいただいています。

しかし一方で、正しい使い方を知らずに利用してしまうと、期待したように食品廃棄物が分解されなかったり、逆にバイオフレークから不快なニオイが発生してしまうことがあります。
最悪の場合は、バイオフレーク(微生物)が弱ってしまい、本来の性能を十分に発揮できなくなることがあります。

せっかく導入したReencleを長く快適に使っていただくためには、バイオフレーク(微生物)の正しい管理方法を知ることが欠かせません。
本記事では「Reencleの健康状態を維持するために」というテーマで、微生物を元気に保ち、分解力と快適さを最大限に引き出すための秘訣を分かりやすくまとめました。

■健康なバイオフレーク(微生物)の状態とは?

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Reencleは家電製品ですが、その中で食品廃棄物を分解している「バイオフレーク(微生物)」は、まさに心臓部と呼べるほど大切な存在です。

バイオフレークが健康であるかどうかによって、分解のスピードやニオイの有無が大きく変わります。
微生物は“生き物”であり、人間と同じように健康状態に左右されます。

元気なときには積極的に食品廃棄物を食べ分解力も高まります。
しかし、体調が悪いと食欲が落ちるように、微生物も弱ると分解力が低下します。
さらに、人間が暴飲暴食や毒のあるものを口にすると体調を崩すように、微生物も一度に大量のごみを与えすぎたり、分解に適さないものを投入するとダメージを受けてしまうのです。

だからこそ、Reencleを正しく、そして長く快適に使うためには「ルールを守った使い方」が不可欠です。微生物が心地よく活動できる環境を整えることこそが、Reencleの性能を最大限に引き出す第一歩となります。

健康な状態のバイオフレークの特徴

色と質感
  • やや褐色〜茶色で、土に近い自然な色合い
  • 触れるとサラサラとしており、バイオフレーク全体にほどよい湿り気がある
  • バイオフレークを軽く握って団子になり、指で触るとサラッと崩れれば良好。
ニオイ
  • 森の土のような発酵臭や、わずかに甘酸っぱい香りがする
  • 強いアンモニア臭や腐敗臭は出ていない
分解力
  • 目安:野菜くず・果皮などは翌日にはなくなります。ご飯やパンなどは6時間程度ですべて分解されます。
  • 注意サイン:投入物の原形が長く残る/繊維質が固まって“層”になる。
水分量
  • バイオフレーク全体がしっとりと湿った状態で、指で触るとサラッと崩れれば良好。
  • 過湿のサイン:重くベタつく/握ると指の跡がねっとり残る/表面がテカる/ドラム壁に結露・水滴。
  • 過乾のサイン:指でつまむとサラサラ落ち、握ってもまとまらない/分解速度が鈍る/粉埃っぽい/排気フィルターに土埃がある。

ご参考までにReencleユーザー様からいただいたお写真の中から、バイオフレーク(微生物)の状態が素晴らしいと思われるものを載せさせていただきます。

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■バイオフレークの健康状態が悪いとは?

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バイオフレーク(微生物)が元気に働いているときには食品廃棄物をスムーズに分解し、食品廃棄物から出る不快なニオイを抑えながら快適に使えます。

しかし、管理が適切でないと微生物の活動が弱まり、「健康状態が悪い」状態に陥ります。これは人間に例えると、体調を崩して食欲や体力が落ちているのと同じようなものです。

実際にバイオフレークの健康状態が悪いときの様子をご確認ください。

バイオフレークの健康状態が悪いときのお写真
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健康状態が悪いときに現れるサイン

①分解力の低下
  • いつもより食品廃棄物がなかなか減らず、数日経っても形が残る
  • 特に繊維質の食材や皮が分解されにくい
②不快なニオイの発生
  • ツンとしたアンモニア臭や、腐敗臭が強くなる
  • フタを開けた瞬間にむせるような臭気が広がる
③バイオフレークの色や質感の変化
  • 黒っぽく変色してベタつく
  • 固まりや層ができて、サラサラ感がなくなる
  • ドラムの端にバイオフレークの固まりができる
④ドラムの中の水分が不均衡
  • 内部が過湿になり、水滴や結露が見える
  • 過乾燥で粉っぽく、分解が遅い

バイオフレークが弱ると、分解力は大幅に落ち、処理残渣がたまってニオイが強くなります。これを放置するとさらに微生物が活動できなくなり、最悪の場合は微生物が死滅しバイオフレークの入れ替えが必要になってしまいます。

■バイオフレークの健康状態が悪くなる原因と対策

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では、どういったときにバイオフレークの健康が損なわれてしまうのでしょうか。

その考えられる「原因」をすべて詳細な形でまとめさせていただきますので、Reencleを長く快適に使うためにご活用ください。

①投入量・頻度の問題

バイオフレークが弱る原因で最も多いのが「一度に入れすぎること」です。大量の食品廃棄物を一気に投入すると、中でしっかりかき混ざらずに固まりができたり、酸素が届かずに微生物が息苦しくなったりします。その結果、分解が止まってしまい、強いニオイが発生してしまいます。

悪い状態のサイン

  • 食材がそのまま残っている
  • ゴミが層のように固まっている
  • フタを開けるとツンとした強い臭いがする

予防のコツ

  • 少量をこまめに投入するのが基本
  • 食品廃棄物の分解が遅いと感じたら、追加での投入を一時的に控える

改善の方法(初動対応)

  • まずは食品廃棄物の追加投入を一時的にやめる
  • 中の固まりをほぐして酸素を行き渡らせる(特に攪拌が行き届いていないドラムの端など)
  • 米ぬかや乾燥おから、細かくした紙など乾いた資材を少量混ぜて調整する
②食品廃棄物の種類の偏り(成分過多)

バイオフレークが健康を崩すもう一つの大きな原因は、「特定の成分を含む食材を入れすぎること」です。普段の食事で出る残り物の中には、微生物が苦手とする成分が含まれていることが多く注意が必要です。

Reencleのバイオフレークは一般的な微生物に比べても耐久力・分解力が抜群に強いです。以下、様々な食品廃棄物の種類をリストアップしましたが、「投入NG」というわけではなく、様子を見ながら程よく使っていただきたいという意味合いになります。

① 油脂

  • 例:揚げ油・マヨネーズ・ドレッシング・バター
  • 問題点:油はフレークの表面を膜で覆ってしまい、酸素や水分が届かなくなります。その結果、バイオフレーク全体がベタつき、黒ずみ、腐敗臭が出やすくなります。
  • 予防:油物は少量にとどめ、続けて入れないこと。

② 液体・スープ類

  • 例:汁物・カレーのルー・ラーメンスープ
  • 問題点:水分が多すぎると内部が過湿状態になり、空気のない「嫌気」状態が発生します。これが悪臭や発酵ガスの原因となります。特にカレーやシチューなどのとろみがある料理は注意。
  • 予防:汁はよく切ってから投入する。とろみ系はできるだけ避ける。

③ 高塩分の食品

  • 例:漬物・塩漬け肉や魚・しょうゆを大量に含む料理
  • 問題点:塩分は微生物から水分を奪い、活動を弱らせてしまいます。人間の体に塩分過多が負担になるのと同じです。
  • 予防:塩分が強い食品は少量に留める。

④ 強い酸・アルカリ性の食品

  • 例:大量の柑橘の皮・酢など
  • 問題点:pH(酸性・アルカリ性)が急に変わると、微生物に強いストレスがかかり活動が止まってしまいます。
  • 予防:酸やアルカリ性の強いものは少量ずつ分けて投入。

⑤ 辛味や抗菌成分を含む食品

  • 例:唐辛子・山椒・ニンニク・ハーブが濃い残り物
  • 問題点:香辛料や抗菌成分は微生物の活動を抑えてしまいます。料理の防腐作用と同じで、微生物にもダメージ。
  • 予防:少量なら問題ありませんが、まとめて入れるのは避ける。

⑥ 糖分・でんぷんの偏り

  • 例:砂糖菓子・パン・麺類の大量投入
  • 問題点:糖分が多すぎると発酵が進みすぎ、粘つきやアルコール臭の原因になります。
  • 予防:乾いた資材(米ぬかや乾燥おからなど)と一緒に投入し、バランスをとる。

⑦ 高たんぱく食品の過多

  • 例:肉・魚・乳製品
  • 問題点:たんぱく質が多すぎるとアンモニア臭が強くなり、腐敗のリスクが高まります。
  • 予防:少量に分けて投入し、野菜くずなど繊維質の食材と一緒に入れる。
③保存料・化学物質・薬剤の混入

微生物にとって一番の大敵は「化学物質」です。人間が防腐や除菌のために使う成分は、同時にバイオフレークの微生物にとっても有害で、健康状態を大きく崩す原因になります。

  • 洗剤や漂白剤を含む排水や、除菌シート・消毒綿などは絶対に投入しない。
  • 食器の残飯を入れる場合は、洗剤の泡をよく切ってから。
④水分バランスの不良

バイオフレークの健康状態を大きく左右するのが「水分量」です。水分が多すぎても少なすぎても、微生物の働きは鈍くなり、分解力やニオイに直結します。人間でいえば脱水やむくみのようなもので、適度な水分バランスが一番大切です。

過湿(湿りすぎ)の場合

  • 原因:水分を多く含む食材を一度に大量投入する。何度も水分の多い食材を投入する。
  • 症状のサイン:バイオフレークがベタつき、手に取ると指にくっつく。ドラムの壁や蓋の内側に結露やぬめりがつく。酸欠状態になり、ツンとした嫌な臭いが強くなる。
  • 対策:乾いた資材(米ぬか・乾燥おから・ちぎった新聞紙や段ボール片)を少量ずつ混ぜて調整。水分が多い食材はしっかり水を切ってから投入。一時的に投入を控える。ドラムの端でバイオフレークが固まっている場合はスコップでほぐす。

過乾(乾きすぎ)の場合

  • 原因:水分の少ない食材ばかり(パン・乾麺・粉類・乾物など)を入れ続ける。長期間投入せず、内部が乾燥したまま放置。
  • 症状のサイン:バイオフレークを手に取るとパラパラと崩れ、握ってもまとまらない。全体が粉っぽく、埃のように舞う。分解スピードが明らかに落ちる。排気フィルターに土埃がつく。
  • 対策:水を追加で投入する。水分を含んだ野菜くずや果物を少量ずつ投入する。
⑤硬いもの・繊維質の多いものをたくさん投入

バイオフレークは、微生物と機械の攪拌によってスムーズに分解が進みます。しかし、投入する食品廃棄物が大きすぎたり、繊維質が長すぎたりすると、うまく混ざらずに塊が残ってしまいます。これが繰り返されると分解効率が落ち、悪臭や内部のトラブルにつながります。

問題になりやすい食品廃棄物

  • 大きすぎる塊:じゃがいも・大根の大きな皮や芯、肉の固まり
  • 繊維質の強いもの:とうもろこしの外皮、セロリやごぼうの筋、白菜の芯
  • 硬い骨や殻:鶏の骨、魚の大きな骨、貝殻、甲殻類の殻

起こるトラブル

  • 攪拌羽根に引っかかり、全体がうまく混ざらなくなる。
  • 分解されずに内部に滞留し、他の食品廃棄物まで巻き込み固まりになる。
  • そのまま残ることで、異臭や衛生面でのリスクが増える。

予防のコツ

  • できるだけ小さく切る・潰す。
  • 繊維質は短くする。セロリや白菜の芯は小分けにして投入。
  • 硬い殻や厚い骨は基本避ける。
⑥酸素不足

バイオフレークの微生物は、酸素がある環境で元気に活動します。ところが酸素が届きにくくなると、分解が進まず逆に腐敗や異臭の原因となります。

酸素不足が起きる原因

  • 過積載:一度に大量の食品廃棄物を入れる
  • 固まりの滞留:米飯や麺類などがダマになり、酸素を遮断
  • 排気フィルター:排気フィルターに土埃がつくと、酸素の通り道がなくなる。
  • 活性炭フィルター:活性炭フィルターの交換が行われていないと、酸素が正しく供給されない可能性がある。

起こるトラブル

  • 分解されない塊が残る
  • バイオフレークが黒ずみ、見た目が悪くなる
  • 腐敗臭が発生しやすくなる
  • 内部で嫌気性菌が増え、全体の環境が悪化

予防のコツ

  • 壁面や角の固着がある場合はスコップで崩す
  • 満杯運転を避ける
  • 偏った食材を連続で入れない
  • 排気フィルターの清掃
  • 活性炭フィルターの定期的な交換
⑦pH・C/Nバランスの崩れ

バイオフレークの微生物は、人間と同じように「食べるもののバランス」で元気さが変わります。
酸っぱすぎたり苦すぎたりする食べ物を続けて食べると体調を崩すように、微生物も酸やアルカリに偏った環境ではうまく働けません。

さらに、お肉ばかり食べたり、逆にパンやごはんばかり食べると栄養バランスを崩すのと同じで、微生物も炭素(C)と窒素(N)のバランスが崩れると調子を落としてしまいます。

酸やアルカリの偏り

  • 酸性に偏るとき:柑橘の皮を大量に入れる、トマトソースやケチャップをたっぷり入れる、ヨーグルトや梅干しをまとめて入れる→ 酸味が強すぎる食材ばかりだと、微生物が酸に負けてしまい元気をなくす。
  • アルカリに偏るとき:卵の殻を大量に入れる、ほうれん草や小松菜などアルカリ性の野菜を山盛りで入れる→ アルカリが強くなりすぎて、微生物にとっては刺激が強く活動が鈍る。

食材バランスの崩れ(C/Nバランス)

  • お肉や魚などタンパク質が多すぎる
  • → アンモニア臭が強く出て、腐敗が進みやすい
  • パン・麺・米・紙くずなど炭水化物ばかり
  • →分解が遅くなり、残渣が長く残る

予防のコツ

  • 柑橘や酢、ケチャップなどの刺激物はできるだけ少量にとどめる
  • 野菜(炭素源)と肉や魚(窒素源)をセットで入れると微生物にとっても嬉しい
  • 食品廃棄物の種類も程よく分かれていると良い
⑧異物混入・物理トラブル

食品廃棄物ではございませんが、プラスチックや金属などの異物を入れることで微生物への悪影響もあります。

混入しやすい異物の例

  • プラスチック片、食品包装ラップ
  • 輪ゴム、ストロー
  • 缶詰の金属片、ホチキスの針
  • 紙と間違えて化学繊維を入れる

起こるトラブルと影響

  • 撹拌の妨害、Reencleの故障
  • プラスチックや化繊フィルムは分解されないため、微生物の活動スペースを占拠
  • 食材と混ざり合うのを妨げ、微生物が“食べられるエサ”に触れにくくなる
  • 結果的に分解スピードが落ち、腐敗臭が出やすくなる
⑨長期不在・エサ不足・休眠化

Reencleの微生物は、毎日少しずつ食品廃棄物を食べて活動しています。
しかし、長期間投入がないと“エサ不足”に陥り、群落の数が減ったり乾燥して休眠状態になってしまいます。
休眠化した微生物は、再び動き出すのに時間がかかり、分解力が落ちた状態からの再起動になってしまいます。

微生物が休眠状態になると、Reencleを初めてご利用いただくときと同じ状態に戻ります。

起こるトラブル

  • 分解スピードが落ち、投入してもすぐには処理されない
  • 粉っぽく乾燥して、攪拌してもまとまりにくい
  • 再稼働時にニオイが出やすい

予防と対策

  • 前回、食品廃棄物を投入してから3日以上経過している場合は、乾燥しているケースが多いため水の投入から開始する
  • 少量の食品廃棄物を投入するところから始める
⑩メンテナンス不足

Reencleは家電製品であると同時に、内部で微生物が生きている環境でもあります。そのため、定期的なメンテナンスを怠ると、分解力の低下やニオイの原因になります。

起こるトラブル

  • 排気フィルターの目詰まり:排気フィルターに土埃がついている場合は定期的に清掃を行ってください
  • 活性炭フィルターの交換:ニオイがこもりやすくなるため、活性炭フィルターの交換も行ってください
  • 内部の堆積物:ドラムの壁や蓋まわりに食材や粉がこびりつき、カビの発生や撹拌ムラを引き起こす
  • 容量オーバー:つい満タンまでため込むと、酸素不足や撹拌不良の原因に。早めに副産物の取り出しをお願いします

バイオフレーク(微生物)の状態が悪いときは、まず新たな食品廃棄物を投入せずに様子を見てください。追い打ちをかけるように食材を入れてしまうと、さらに環境が悪化して回復が遅れてしまいます。

回復にかかる日数は、そのときの状態によって変わります。人間が軽い風邪なら数日で治る一方、重い病気なら時間がかかるように、微生物もダメージの度合いによって元気を取り戻すまでの期間が異なります。

そのうえで、先に紹介したように「過湿なら乾いた資材を混ぜる」「乾燥なら水分を少し補う」など、状態に合わせたケアを行ってください。小さな工夫を積み重ねることで、バイオフレークは少しずつ健康を取り戻していきます。

■【最悪のケース】微生物が死滅しているかどうかの確認方法

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Reencleのバイオフレークは、正しい使い方をしていれば基本的に永く使い続けることができます。
しかし、投入方法や管理が悪い状態を繰り返してしまうと、微生物の健康が徐々に損なわれ、最悪の場合にはすべての微生物が死滅してしまうことも考えられます。
そこで、万が一そうした状態になったかどうかを確認するための判断方法をお伝えします。

①においで判断する
  • 健康または回復可能な場合:森の土のような落ち着いた発酵臭や、わずかな甘酸っぱい香りが感じられる
  • 死滅している場合:ドブや腐敗した排水のような強烈な悪臭が続き、換気してもなかなか消えない
②見た目で判断する
  • 健康または回復可能な場合:褐色〜茶色でサラサラとした土のような質感を保っている
  • 死滅している場合:全体が黒く変色し、ぬめりやカビが広範囲に広がっている。均一に混ざらず、固まりのような状態になっている
③分解力で判断する
  • 健康または回復可能な場合:野菜くずや果物の皮が数日で小さくなり、処理が進む
  • 死滅している場合:投入しても全く分解が進まず、1週間以上経っても原形のまま残っている

特に1週間以上も分解がされない場合は、微生物が死滅してしまっている可能性が高いです。その場合は、バイオフレークを新しく入れ替えていただくことを推奨いたします。

■カビが発生してしまう場合

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バイオフレークの表面にカビが見えると、「もう使えないのでは?」と不安になる方も多いかもしれません。
しかし、カビが出るのは微生物の環境が乱れているサインであり、多くの場合は原因を取り除き、適切に対処すれば回復可能です。

カビが発生する主な原因

  • 水分過多
  • 偏った食品廃棄物の投入
  • 酸素不足
  • 長期間の放置

カビが発生したときの対策

  • 軽度の場合:表面のカビをヘラなどで崩し、全体をよくかき混ぜる。酸素を行き渡らせることで自然に減少することが多い。
  • 水分過多が原因の場合:米ぬかや乾燥おから、細かくした段ボールなどの乾いた資材を少量ずつ加えて調整する。
  • 偏った食材が原因の場合:野菜くずなど繊維質の食材を意識的に混ぜ、投入バランスを修正する。
  • 排気フィルターの清掃
カビが発生してしまった時のお写真(※閲覧にはご注意ください)
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1.バイオフレークのニオイの種類に応じた対応

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Reencleは正しく使えば嫌なニオイをほとんど感じずに利用できますが、バイオフレークの状態が崩れるとさまざまなニオイが発生することがあります。ここでは代表的なニオイの種類と、それぞれの原因・対応策をまとめました。

森の土や発酵のような香り(正常)
  • 特徴:土っぽい、少し甘酸っぱい発酵臭
  • 対応:問題なし。この香りが「正常」の目安
アンモニア臭(ツンと鼻に刺さるニオイ)
  • 原因:肉・魚・乳製品などタンパク質を多く入れすぎている/分解バランスの崩れ
  • 対応:しばらくタンパク質の投入を控え、野菜くずや米ぬかなど繊維質を追加してバランスを整える
腐敗臭(ドブや排水口のようなニオイ)
  • 原因:酸素不足で嫌気性発酵が進んでいる
  • 対応:水分の投入を控える/水分を減らし乾いた資材を混ぜる/投入を一時停止して回復を待つ
酸っぱい刺激臭(強い発酵臭)
  • 原因:柑橘や酢、トマトソースなど酸性食品を大量に入れた
  • 対応:酸味のある食材の投入を控え、野菜くずや炭水化物の食品廃棄物をバランスよく追加
甘ったるい発酵臭・アルコール臭
  • 原因:糖分や炭水化物(パン・麺・米・菓子)を多く入れすぎて発酵が過剰に進行
  • 対応:糖質の投入を減らし、乾いた資材を少し加えてバランスを調整
油っぽいニオイ・焦げ臭に似たニオイ
  • 原因:油分・脂質(揚げ油・ドレッシング・バターなど)の入れすぎでフレークがコーティングされる
  • 対応:油物の投入を控え、米ぬか・乾燥おからを加えてベタつきを改善
カビ臭・かび特有のむっとしたニオイ
  • 原因:水分過多によって表面にカビが発生
  • 対応:カビ部分を崩して全体に酸素を行き渡らせる/水分を抑えて乾いた資材を混ぜる
硫黄臭・卵の腐ったようなニオイ
  • 原因:無酸素状態で硫黄分を含む食材(卵・ネギ類など)が分解される
  • 対応:投入を一時停止し、固まりをほぐして酸素を行き渡らせる/今後は卵殻やネギ類は少量に控える

どのようなニオイであっても、「森の土のような穏やかな香り」以外は正常ではありません。その場合はまず新たな食品廃棄物の投入を一時的に控え、原因に応じた対策を行うことが大切です。状態を整えてから少量ずつ投入を再開することで、バイオフレークは再び健康を取り戻し、快適に使い続けることができます。

■まとめ

Reencleは、微生物が食品廃棄物を分解することで快適に使える家電です。その心臓部であるバイオフレークが健康であれば、分解はスムーズに進みます。
しかし投入量の多さや油・水分の過剰、偏った食材、放置や撹拌不足による酸素不足などが重なると、微生物は弱り、悪臭やカビ、分解力の低下を招きます。

健康を維持するには「少量をこまめに」「水分・油分を調整」「野菜とタンパク質のバランスを意識」することが基本です。さらに異物を入れない、フィルター交換や清掃を怠らないことも大切です。

もし不快なニオイが出たら、まず投入を控え、原因に応じた対策をとりましょう。小さな気配りと観察を続けることで、バイオフレークは元気を取り戻し、Reencleを長く快適に使い続けることができます。