Reencleのバイオフレークが永年使い続けられる理由

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■はじめに

「Reencle(リンクル)って、バイオフレークは定期的に購入しないといけないの?」このようなご質問をよくいただきます。Reencleはゴミをポイっと入れるだけで分解され堆肥(土壌活性資材)に変換されてなくなる仕組みです。
その仕組みが故に「副産物(堆肥)を取り出したら分解を行うバイオフレークの効果が薄れるのでは?と思われる方もいらっしゃるはずです。

しかし、ご安心ください。
Reencleはバイオフレークは副産物(堆肥)を取り出しても、バイオフレークの効果が薄まることはございませんし、基本的には永年使い続けられることが大きな特長です。

今回は、なぜそれが可能なのか、そのメカニズム(原理)と注意点、追加購入が必要になるケースについて、わかりやすく解説します。

■バイオフレークとは?

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Reencle(リンクル)が生ごみを分解できる最大の秘密――それが「バイオフレーク」です。
このバイオフレークは、Reencleの中で常に働き続けている“目に見えない小さな働き者たち=微生物”を住まわせ、活動を支えるための特別な素材。
Reencleにとっては、まさに「心臓部」とも言える存在です。

例えば自然界でも、山の中にご飯やパンを捨てると、いつの間にか消えて土になっていきますよね。もちろん、アリなどの生き物が食べることもありますが、昆虫や動物が食べなくても土の中に生息する「微生物」が餌として食べてしまいます。

余談ですが...
この微生物の存在は、残渣(食品の残りかすなど)を処理するだけでなく、作物の成長にも大きく役立っています。
なぜなら、落ち葉や昆虫の死骸などがある山では、当然作物はたくさん育っていますが、校庭やサッカー場などのグラウンドでは、微生物の餌となるものがないので作物は育たないからです。いわゆる土が死んでいる状態だからですね。

この自然の原理を上手に使っているのが「コンポスト」です。
そう、畑によく置いてある「緑の大きなバケツ」です。コンポストは、あえて微生物が元気にたくさん発生する環境を作ることで、残渣処理や有機肥料を生成する役割として存在しています。

そして、このコンポストを現代型に進化させ、一般家庭でも便利に使っていただける仕組みが「Reencle」です。
微生物が残渣(ゴミ)を分解するという仕組みを利用して、家庭でも便利に利用ができるように「化学的にゴミの処理スピードを向上」させ、「ニオイ」が発生しない仕組みを整え、「ゴミの量を削減し」エコで便利にご利用いただける家電製品になります。

■ Reencleのバイオフレークは微生物が入ってるということでOK?

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そうとも言えますが、Reencleのバイオフレークはただの微生物ではありません。一般のコンポストや山の中にいる微生物は量も少なく、ごみの処理能力も低いです。しかし、Reencleのバイオフレークは、一般家庭でのゴミ処理に特化をして「強く」「たくさん」の微生物を科学的に研究し、調合しています。

これにより後ほど解説いたしますが、一般的に微生物の分解がされづらいとされている「塩」や「酸っぱい(酸)もの」も処理できる特別な土となっています。特許も取得済みで他のバイオフレークや生ゴミ発酵促進剤などとは比べ物になりません。

■バイオフレークには主に何が入っているの?

バイオフレークは、ただ微生物を入れてあるだけではありません。微生物の活動をしっかり支えるために、次のような素材でできています。

1.微生物(バイオ)

Reencleのバイオフレークには様々な微生物が調合されており、主に3種類の微生物が含まれています

  • 好塩基菌:​高塩分環境でも活動可能な微生物で、塩分の多い食品廃棄物の分解を助けます。
  • 酸性菌:​強酸性の環境に耐性があり、酸味の強い食品の分解を促進します。​
  • 好熱菌:​高温環境下でも活発に働き、熱による分解プロセスをサポートします。​これらの微生物の組み合わせにより、バイオフレークは多様な食品廃棄物を効果的に分解する能力を持っています。
2.活性炭

高濃度の活性炭が含まれており、食品廃棄物や微生物から発生する臭いを抑制します。また、活性炭は水質改善や環境浄化にも寄与する物質です。

3.木製ペレット

通気性を向上させ、水分管理を安定化する役割を持ち、堆肥の質を高める効果があります。

4.グルコース

初期段階で微生物の成長を促進する栄養源として機能し、使用開始時から安定した分解能力を発揮できるようサポートします。

そして、「微細な構造のフレーク基材」で微生物たちが住みつくための「すみか」を人工的に作っています。細かい穴がたくさん空いた構造で、菌たちが住みやすく、かつ酸素も届きやすいよう設計されています。

■なぜ、Reencleのバイオフレークは交換が不要なのか?

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その答えは、「微生物が自己増殖する仕組み」にあります。

微生物は、投入された食品廃棄物を栄養源(エネルギー)にして生きています。
そして、適切な環境が保たれていれば、次のようなサイクルが自然と発生します。

①生ごみが投入される
②微生物がごみを分解してエネルギーを得る
③エネルギーによって微生物が増殖する
④増殖した微生物が次のごみを分解する


生ごみを「食べて」、エネルギーを得て、増殖しながら分解活動を続けてくれるという仕組みです。
つまり、通常の使用環境であれば、バイオフレーク内の微生物は「死に絶える」ことがなく、長期間使い続けられるというわけです。

■微生物は生き物だから優しく扱ってくださいね

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バイオフレークの微生物は、私たちと同じ「生き物」です。したがって、過酷な環境や不適切な扱いによっては、その活動が鈍化したり、最悪の場合は死滅する可能性もあります。

人間と同じようにたくさん食べられるときもあれば、健康状態が悪いとなかなか食べ物を消化できないなんてこともあります。Reencleの微生物は非常に頑丈ですので扱いやすいですが、以下のポイントを意識していただくことでより快適にご利用いただけます。

1.投入禁止のもの、微生物にとって嬉しくないもの

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プラスチックや金属、ビニール袋などの「無機物」

これらは無機物(生物が分解できない素材)であり、微生物によって分解されることはありません。分解できない異物が混ざることで、バイオフレークの通気性を妨げることに繋がります。また、微生物とは関係ありませんが、Reencleのセンサーやモーターに悪影響を与えるリスクもございます。

金属・ガラス・陶器・硬い骨(牛・豚・鶏など)

これらも分解できない無機物です。硬い素材はReencleのドラム内部を傷つける原因にもなります。小さな骨は問題なく分解できますが、大きな骨は投入NGとしています。
微生物とは関係ありませんが、Reencleの機械の破損につながる恐れがあります。

油・天ぷらの残り油・ラード・マーガリン

大量の油は微生物の活動を阻害します。油が微生物の細胞膜に付着すると、酸素の取り込みができなくなり、分解活動が低下。悪臭や腐敗の原因になります。微量であれば吸収されますが、大量投入はNGです。

調味料の多い食品(カップラーメン残り汁、ドレッシング、マヨネーズなど)

塩分・化学調味料が多すぎると、浸透圧の関係で微生物が脱水し、死んでしまう可能性があります。塩は微生物にとってあまり嬉しくない物質の為、大量投入はお控えください。

薬品類・洗剤・漂白剤・殺虫剤など

これらは強い殺菌力を持つ化学物質のため、バイオフレークの中の微生物を直接死滅させてしまいます。

大量の柑橘類の皮(レモン・みかん・ゆずなど)

柑橘の皮に含まれるリモネン(精油成分)は、微生物の活動を抑制することが知られています。少量なら問題ありませんが、大量投入は注意が必要です。

氷・冷凍食品・氷水などの冷たいもの

急激な冷却によって、バイオフレーク内の温度が下がりすぎると微生物の活動が一時的に停止します。特に冬場など室温が低いときは注意が必要です。

水を大量に加えること

水が溜まるほど入れてしまうと、酸素が届かない「嫌気性(けんきせい)環境」になってしまいます。これにより、微生物が窒息し、分解力が著しく低下するだけでなく、悪臭の原因にもなります。

2.処理能力以上に「ゴミ」を投入してしまう

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Reencleに処理能力を超える量のゴミを入れてしまうと、微生物の活動が弱まり、悪臭や分解不全、バイオフレーク(堆肥)がベトベトになるといったトラブルが発生する可能性があります。1日の投入量は(推奨1kg、最大1.7kg)としていますが、バイオフレークの状態が以下の状態になった場合は、一時的にゴミの投入をお控えいただき、排気フィルターの清掃及び、脱臭ボタン・除湿ボタンをご活用ください。

バイオフレークがベトベト・ドロドロしている

・原因:ゴミの過剰投入、水分過多と酸素不足が原因のことが多いです。
・影響:酸素が届きにくくなり、微生物が活動停止になり、分解力が落ちたり、悪臭の原因になります。
・対策
⇒ゴミの投入を3~7日控える。
⇒排気フィルターを清掃し、空気の通り道を確保する。
⇒「除湿」ボタンを活用して乾燥を促す。
⇒「紙・段ボール」を投入する

バイオフレークがカチカチに固まっている/塊になっている

・原因:油分、でんぷん質の過剰投入(揚げ物、麺、餅など)の場合が多いです。
・影響:撹拌がうまくできず、分解が進まないので、微生物が活動しにくくなっている場合が多いです。
・対策
⇒固まっているバイオフレークをほぐしてあげる(ゴム手袋推奨)
⇒ゴミの投入を3~7日控える。
⇒排気フィルターを清掃し、空気の通り道を確保する。

バイオフレークが異常に黒く、重く、ねっとりしている

・原因:タンパク質・油脂・濃い味付けの食品を過剰に投入した場合に多い。
・影響:分解が追いつかず、微生物が疲弊してしまい、悪臭の原因になります。
・対策:
⇒ゴミの投入を3~7日控える。
⇒排気フィルターを清掃し、空気の通り道を確保する。
⇒「除湿」「脱臭」ボタンを活用して乾燥を促す。
 ⇒「紙・段ボール」を投入する
⇒ご飯やパンなどの炭水化物を少量投入する

バイオフレークの表面に白いふわふわしたカビのようなものが大量に広がっている

・原因:酸味・塩分の多い食品(柑橘類や漬物など)の偏り投入してしまったことが原因の可能性が高いです。
・実は…:これは「放線菌」と呼ばれるもので悪い影響はありません。
・ただし:異臭や分解不良を伴っている場合は注意してください。
・対策:
⇒ゴミの投入を3~7日控える。
⇒排気フィルターを清掃し、空気の通り道を確保する。
⇒「除湿」「脱臭」ボタンを活用して乾燥を促す。
⇒「紙・段ボール」を投入する
⇒ご飯やパンなどの炭水化物を少量投入する
⇒酸っぱいものは一定期間投入しない

ごみがほとんど原型のまま残っていて分解されない

原因:分解速度を超える投入 or 微生物の活性低下
対策:
⇒ゴミの投入を3~7日控える。
⇒排気フィルターを清掃し、空気の通り道を確保する。
⇒ご飯やパンなどの炭水化物を少量投入する 

Reencleは「育てる生ごみ処理機」です。バイオフレークの状態は「見た目」+「におい」+「処理ができていないごみの様子」から判断できます。

・一時的に投入を控える
・「除湿ボタン、」「脱臭ボタン」の活用
・脱臭フィルターの清掃で空気の通り道を確保
・「紙・段ボール」の投入(場合によっては、ご飯やパンなどの炭水化物)


これらの対策が微生物にとっての治療となり、自力で回復することがほとんどです。(多くは一時的に投入を控えるだけでもOKです)

3. 酸素不足

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Reencleの中に棲んでいる微生物たちは“好気性微生物”といって、酸素を使って生ごみを分解する種類の微生物です。
つまり、酸素があるからこそ活発に動き、ごみをどんどん分解してくれるわけです。しかし、Reencle内部が酸素不足に陥ると、微生物は…

・活動をやめてしまう(休眠状態)
・弱ってしまう
・死んでしまう

といった状態になります。その代わりに、酸素を必要としない「嫌気性菌(腐敗菌)」が活性化しやすくなり、悪臭や腐敗を引き起こすのです。
Reencleでは、排気フィルターや自動撹拌て、常に酸素がReencleの中に循環される仕組みがあります。

しかし、排気フィルターにバイオフレークの土が目詰まりしてしまうと空気の循環が悪くなります。ですから、排気フィルターの清掃は定期的に行っていただくことを推奨しています。

■まとめ

Reencleのバイオフレークは、自己増殖可能な微生物の力を活用しているため、適切に使用していれば永年使い続けることが可能です。
もし、バイオフレークの健康状態が悪くなってしまった場合は、上記3つのポイントを意識してご活用ください。
ぜひ、バイオの力を味方にして、長く快適なエコライフをお楽しみください!